■安全マッチ頭薬の組成成分
幼児がマッチの頭を食べちゃったけれどだいじょうぶですか?とお医者さんから質問がきたことがある。
有毒なものはないのでだいじょうぶですよと返事した。そこでマッチの組成成分を記しておく。
| 頭薬(マッチ棒の頭) |
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塩素酸カリウム
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酸化剤、頭薬の50%を占め発火燃焼の主薬
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硫黄
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燃焼剤
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硝子粉
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燃焼緩和調節剤、燃焼後の頭の形骸を保つ
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珪藻土
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燃焼調節用増量剤
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雲母粉
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燃焼調節用増量剤
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松脂
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燃焼剤
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にかわ
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頭薬用接着剤
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| 側薬(マッチ箱の側面) |
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赤燐
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発火剤、頭薬との摩擦により微細な発火がありそれが頭薬に燃え移る
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硫化アンチモン
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赤燐の燃焼を抑える側薬調節剤
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膠着剤
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側薬用接着剤(酢酸ビニール樹脂エマルジョン)
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安全マッチの安全とは
塩素酸カリウムは消防法に定める第1種危険物で、赤燐は第2種危険物ですが、マッチになった混合物は危険物ではない、また薬剤に毒物が含まれていないので安全マッチと称するのではありません。
1852年スウェーデンで安全マッチが出現する以前の黄燐マッチがマッチ棒だけで発火するのに対して、箱の側薬に擦らなければ発火しないという、つまり発火と燃焼が分離したのが、安全マッチの名称の由来です。
ただいつからSAFETY MATCHSが統一名称になったかは不明です。現在日本で製造されているマッチは全部安全マッチです。
黒田 康敬
2026年03月19日