■マッチ箱の形―スンニガタって何?
ポケットサイズマッチ箱のスタンダードサイズは世界共通だ。
マッチは1840年頃スウェーデンで工業化され、軸木の長さは2インチ(50ミリ)、箱の寸法は約56×36×17ミリ厚。
この大きさのマッチ箱を日本では「並型」という。
日本でのポケットサイズマッチ箱のバリエーションは次のとおり。
型名 長さ×巾×厚さミリ
並型 56×36×17
寸二 56×36×9 JIS規格では平形
寸四 56×42×9
寸六 56×48×9 JIS規格では大平形
新平 56×27×9
小平 56×23×7
中平 56×36×13
角型 56×17×17
寸二型は並型の厚みが半分のものなのでJIS規格では平形(ヒラガタ)という。
ちなみに寸二とは巾の36ミリが1寸2分だからである。同様に寸四は42ミリ1寸4分、寸六は48ミリ1寸6分である。
新平のことは逆に9分ともいう。
並型は主に商標が印刷してある、荒物屋ホームセンター等で販売しているマッチのことで、寸二型以下は広告用宣伝マッチとして使われていた。
寸六型は印刷面積が広いため支店の多い飲食店等で使われていたが、現在ではホームページのURLの表示だけでよいので新平、
角型等の面積の小さいものが使われており、そもそもマッチ自体が使われていないのだからマッチ棒も少なくてかまわない。
中身のマッチ棒の本数の減少は世界共通の現象。
日本では箱の大きさはそのままで、軸木を太くして本数を減らした。1976年までは並型で60本、2009年までは51本、今現在は45本が平均入本数である。
欧米では軸木の太さはほぼそのままで、マッチ箱の厚みをうすくして、つまり中平のような形にして本数を減らしている。
黒田 康敬
2019年09月25日