■マッチクラブのこと その3
マッチクラブの役割
会員にとって
30年前の当時は、マッチを集めている女子は婚期が遅れるというようなことが一般にいわれておりました。
また男子はマッチに興味があるというのは何かチマチマしていて小者だと思われやしないかというようなことがありました。
こんなに沢山の仲間がいるんだとこの人たちを勇気づけたのがマッチクラブです。
具体的には、マッチの知識、情報、蘊蓄、効用、使い方、海外事情、会員の声、会員情報等の編集をした会報(小冊子)が届く。
マッチ大賞への参加つまり一緒に遊ぶ。
クラブオーナーにとって
マッチを売るためのファンクラブである。メーカーからは独立した組織で少しは中立性を確保している。
エンドユーザーを自らつかみ、直接コミュニケーションをとることによって販売主導権を確立する。
エンドユーザーがメーカーに対して期待していること、つまりこんなマッチが欲しいということから商品開発が種切れにならないように継続させるための仕組みとなる。
イベントの媒体掲載等の露出により関心層の増大をはかる。
まあ理屈をいうとこういうことだが時代の空気によって生まれたようなものだ。
30年前の当時は日本たばこ産業に愛煙家のアフィニスクラブというのがあったし、東急ハンズのハンズ大賞というのもあった。
両方とも大いに参考にさせていただいた。その後個人情報管理とかめんどうな世の中になったためか、今はどちらも存在しない。
マッチクラブはオタク常連のたまり場とならなかったのがよかったと思う。
黒田 康敬
2017年10月9日