■不良マッチ
このマッチ不良なんじゃない? と思っても本当のところよく分らない。
マッチの使用量は、国内出荷量を日本人口で割ると、1965年では1人が1日に8本を使用していたが、2003年現在は1人が1ヶ月に8本使用と、当時の30分の1になっている。
つまりマッチの使用頻度が減ったためか、「マッチの正しい擦り方を教えて」というメールが来るのが現状であります。
つまり擦り方が分らない、弱すぎて火が着かない、強すぎて頭が飛び散り、軸が折れるという事態になっております。
軸木は自然素材なので、強度にバラツキがあり、折れる軸もある。そこで1953年に制定された日本工業規格(JIS)にマッチも規定がある。
安全マッチJIS規格のうち、目で見て分る品質の良、不良の項目は次のとおりである。
- 容易に発火すること。
- 側薬面で1箱の中の頭付軸を全部発火できること。
- 軸への燃え移りが良好で、著しく煤煙が出ないこと。
- 軸木が容易に折損しないこと。
- 1箱の中の頭付軸の相互接着、折損、頭なし、過小頭の不良軸の総計が、標準入本数(並型で45本)の約10%以下であること。
- 小箱の引出し(内箱)が側(外箱)と適合し、ストンと抜け落ちないこと。
現在流通している世界のマッチと比べると、日本のマッチは火付きは軽くやわらかで、着火音も小さい。
スウェーデン・イギリスのマッチは軸木は丈夫できれいであるが、発火が堅く力がいる。
アメリカのマッチは軸木が折れやすく、煤煙も多い。
以上のような状況であるので、まず自分自身でどの程度の力で擦るのが適当か、試して身に付けることが肝要と思われます。
以上
黒田 康敬
2004年01月15日