■ブックマッチ
ブックマッチはアメリカ生れのアメリカ育ち。
アメリカ消費文化の黄金時代に広告メディアの一翼を担った楽しいグッズである。
1892年ペンシルバニア州リマの弁護士ジョシュア・ピュージがブックマッチを発明した。1895年アメリカのダイヤモンドマッチ社がこの特許を買い取り大量生産に乗り出した。ブックマッチの形状は現在のものと同じであった。安価であるため広告宣伝用に使われる習慣も同時にできた。
1940年代第二次大戦中には、カバーに思想宣伝のメッセージを印刷し、連合国側の飛行機が敵地にバラ撒いた。ちなみにフィリッピンに落としたブックマッチには I Shall Return MacArthur と書かれていた。
日本では1956年八家化学工業(株)が生産を開始したが、市場になじみがなく、本格的な販売は1964年東京オリンピックの頃からであった。
黒田 康敬
2002年07月01日